それでも目をつぶりますか?
「糖尿病の気(け)がありますね…」
「血糖値が高めですが、薬を飲むほどのことではないし、まずは腹八分をこころがけましょう。」
健診などで、こんなふうに言われたことはありませんか?
そうはいっても身体は元気だし、いつもどおり仕事も家事もできるし、別にどこも変わったとこないけどなぁ…と、忙しさにかまけてついそのままに。 心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本における糖尿病患者さんはすでに1000万人をこえると言われています(健康日本21)。ところが実際に医療機関で糖尿病の治療を受けているヒトはこの3分の1程度。糖尿病があるのに治療をしないでいるヒトが多いのは、前述のように、ひとつは医師が糖尿病を深刻な病気としてきちんと患者さんに説明していないから。もうひとつは糖尿病の初期には自覚症状がほとんどないからです。だからといって血糖値が高い(血液に溶けているブドウ糖の量が多い)まま放っておくと、足先がしびれる・痛む(神経障害)、視力がおちる(網膜症)、顔や足がむくむ(腎症)、主要な血管がせまくなる、つまる(動脈硬化)など、全身のいたるところに不都合をもたらします。このような合併症とよばれるものが進んでしまうと、一般的に治療が難しく、自由で健康的な日常生活はおびやかされます。
血糖値の管理がうまくいかないのは、食べすぎているから?
…そうとは限りません!血糖コントロールが難しくなる理由は個々の患者さんで異なります。
インスリンはすい臓がつくる、血糖値を下げる唯一のホルモンです。したがって、血液の中に出てくるインスリンが少なかったり(インスリン分泌低下)インスリンのはたらきが悪い(インスリン抵抗性)と、血糖値は高くなります。しかしながら、このインスリン分泌低下と抵抗性の程度は、個々の患者さんの体質、また糖尿病をわずらってからどの程度の年数がたったか、などにより一様ではありません。またそれぞれの程度によって選択すべき治療の方法は異なってきます。血糖管理が不十分な患者さんに対して、個々のインスリン分泌および抵抗性の程度を調べることで、より良い治療法を選択することが可能になります。
インスリン注射は一度はじめると一生やめられないと聞くけど…
インスリンそのものをご自分で、一般的にはおなかに注射する治療法は、すい臓が疲れきってインスリンをほとんど作れなくなり、薬をのんでもなかなか血糖値が下がらなくなった段階でようやくはじめる、というのがこれまで一般的でした。これに対して最近では、すい臓が疲れきる前に早めにインスリン治療を行い、一時的な血糖コントロールの悪い状態(糖毒性)をとり除いてやったほうが、すい臓がインスリンを作る力が長きにわたりよく保たれ、後に注射するインスリンの量を減らしたり、ふたたび内服薬(のみぐすり)へ切りかえられる可能性が高くなることが知られています。
- 健診で血糖値が高いといわれたが、詳しく調べていない。
- 糖尿病の家系であるため、自分も糖尿病でないか気になる。
- すでに糖尿病の治療をしているが、血糖コントロールがうまくいかない。
- 糖尿病になるのを防ぎたいが、ダイエットや運動のしかたがわからない。
みどり病院集学的糖尿病ケアセンター(MIDCC:ミデック)
MIDCCは、糖尿病そのものの治療だけでなく、さまざまな糖尿病合併症の予防・診断・治療を行う目的で、2004年10月にオープンしました。3名の糖尿病療養指導士(CDE)を中心に、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師、事務スタッフにより構成され、チームを組んで糖尿病診療にあたっています。
MIDCCの活動
- 外来、病棟におけるチームカンファレンス(毎週金曜日)
- 公開糖尿病教室の開催
- 糖尿病入院患者さんに対する個別の食事、薬剤、日常生活相談の実施
- その際に使用するオリジナルテキストの作成
- 解析ソフトを用いた血糖自己測定データの管理
- フットケア …など
上記を含む糖尿病診療に関わるすべての事柄は、月1回開催される会議で内容を協議し、スタッフ全員が情報を共有しています。
みどり病院の糖尿病専門スタッフによるブログです。
現在糖尿病の治療を受けておられる方はもちろん、糖尿病に興味があってもう少し詳しく知りたいと思っているあなたにも、糖尿病やその対処の仕方について専門スタッフがご紹介します。
→医心伝心~ひとりで悩まない糖尿病ブログ~








